11月の全校朝会・校長講話「この一冊に、ありがとう」では、読書の大切さや意義についてお話をしました。そのことを受け、学校だより「一天瑠璃」(12月号)で、読書の意義の一つとして、想像力を豊かに働かせることに触れています。
私は、芥川龍之介の短編小説「蜜柑」をこの時季(蜜柑がおいしい時季)になると読み返すことがあります。この小説には、蒸気機関車の窓から、数個の蜜柑が放られる場面があります。ストーリーと相まってとても美しい情景です。その情景は、おそらく映像では表現できず、小説の文字を追い、時には行間を読みながら、頭の中で想像力を働かせ、思い描くものなのだと思います。ぜひとも、暖かい部屋の中で、小説「蜜柑」を手に取っていただければと思います。とても短いので、あっという間に読み終わります。
本校では、朝読書の時間があります。私もクラスの中に入り、一緒に本を読むようにしています。し~んと した教室に、本のページをめくる音が聞こえてきます。とてもいい時間です。