2023/03/03 | 人間万事塞翁が馬 | | by 三尻中 |
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本日は県公立高校の入学許可候補者発表日です。本校でも悲喜こもごもの結果となりました。この時期になるといつも思い出すのは、「人間万事塞翁が馬」という故事成語です。
中国の北端、国境の「塞(とりで)」近くに「翁」が住んでいました。あるとき翁の飼っていた馬が逃げてしまいました。皆が同情しましたが、翁は「これで幸運が訪れるよ」と言います。そして、そのとおり、逃げた馬は立派な馬を連れて帰ってきました。そこで皆が祝福すると、今度は「これは不運の兆しだ」と言います。実際、しばらくすると翁の息子がその馬から落ち、足の骨を折ってしまったのです。再び同情すると、翁は「これは幸運の前触れだ」と答えました。息子はその怪我のおかげで、戦争に行かずにすんだということです。
上記の故事から、「人間万事塞翁が馬」は「幸福や不幸は予想のしようがない」という意味で使われています。何が幸福であり、何が不幸につながるかわからないからこそ、目の前で起こった出来事に対し、精一杯に誠実に対応するしかないと、常々考えるようになりました。3年生の皆さんには、今回の結果で、ことさら舞い上がったり落ち込んだりするのではなく、結果を受け止め、前を向いて一歩を踏み出してほしいと、願っています。